「神仏霊場会(神仏霊場巡拝の道)」とは
「神仏霊場会(しんぶつれいじょうかい)」は「神仏和合」にもとづく新しい組織。
神仏霊場巡拝の道(しんぶつれいじょうじゅんぱいのみち)とは、神仏霊場会に参加する伊勢神宮(特別参拝)、および近畿地方の150の社寺を巡る霊場めぐりのこと。
日本では古くより「八百万の神(やおよろずのかみ)」を祀る神道が信仰され、大陸より仏教が伝来した際にも柔軟に受け入れられて「神か仏か」の二者択一を迫るような対立関係でなく、互いに相手を尊重し認め合う「共存共栄」の関係が築かれた。
神と仏が混在するいわゆる「神仏習合」という信仰形態で、江戸時代まで盛んに行われた伊勢参りや熊野詣などでは神仏を同時に崇拝しており、また現在においても大晦日にお寺の除夜の鐘をつき、元日には神社へ初詣に行くのは普通のことである。
ところが明治維新直後の「神仏分離令」で神と仏を明確に区別し、完全に分離する政策が取られると神社の神宮寺が取り壊されるなど「廃仏毀釈」運動が全国的に広まった。
このような対立的関係を強いられてきた時代に終止符を打つべく近年提唱されたのが神仏霊場会の設立で、日本における本来の信仰の姿、すなわち明治維新以前の神仏同座、神仏和合の精神の復活を目指し、近畿を中心に古くから聖地・霊場と呼ばれてきた125の社寺により、2008年(平成20年)3月2日に設立。
その後151の社寺に拡大、伊勢神宮にて発足奉告式典も行われている。
これを受け手誕生した巡拝ルート「神仏霊場巡拝の道」にある霊場は、何れの社寺も歴史と伝統を有する尊い宗教的霊場で、すでに多くの人が全社寺巡拝の満願を果たしているという。
宗教学者の山折哲雄の提唱
初代会長は東大寺長老の森本公誠