概要
清水寺や東福寺などのある東山連峰を越えて東側に位置するエリアで、京都市中心部のある京都盆地とは別の山科盆地という周囲を山に囲まれた盆地の中にあり、東は滋賀県と隣接しています。
北側の山科区が山科エリア、南側の伏見区醍醐の一帯が醍醐エリアに区分けされます。京都市の中心部からこのエリアへは平安神宮や南禅寺のある蹴上の交差点から南東に伸びる三条通をずっと進んでいくと到着することができます。ちなみに三条通というのは西の果てが嵐山の渡月橋で東がこの山科となっている訳で、そう考えるととてつもなく東西に広い通りですね。
アクセスポイントは北の山科エリアについては山科駅で京都駅からJR東海道本線(琵琶湖線・湖西線)で1つ目、また地下鉄東西線も通っています。一方の醍醐エリアについては同じく地下鉄東西線の醍醐駅で、二条、烏丸御池、京都市役所前、東山、蹴上などを経由して山科から醍醐を通って醍醐エリア南端で京阪宇治線、JR奈良線などが通る六地蔵駅まで通じています。ちなみに地下鉄東西線の山科駅には京阪京津線が乗り入れていて琵琶湖のほとりの浜大津に通じています。
山科エリアのオススメスポットは山科駅の北側にある北部山方面に集中しています。天台宗五門跡の一つで飛鳥時代の703年に行基が京都市上京区の相国寺の北あたりに創建したのが最初という古刹で、桜や紅葉の名所として有名な毘沙門堂を筆頭に安祥寺・諸羽神社といった寺社や天智天皇陵などがあり、また北部山沿いには琵琶湖から伏見へ向けて東西に山科疏水(琵琶湖第一疏水)が流れ春には大変な桜の名所となります。
一方醍醐エリアでは世界遺産の醍醐寺が何といっても一番の見どころです。醍醐山全体が境内で上醍醐・下醍醐・三宝院の3つに分かれ80余りの堂宇を持ち、京都最古の建築物とされる五重塔をはじめ多くの建物が国宝や重要文化財に指定され、また天下人となった豊臣秀吉が醍醐の花見を行ったことでも知られる桜の名所でもあります。
醍醐寺の他には醍醐寺の前を通る旧奈良街道を北に進むと見えてくる小野小町ゆかりの門跡寺院ではねずの梅で有名な梅園を持つ隨心院や、更に西の方へ歩いていくと平安時代に醍醐天皇が創建し徳川光圀寄進の灯篭や氷室の池を中心に桜や藤、水連など季節ごとに様々な花を楽しむことができる庭園を持つ勧修寺などの山科区南部にあるお寺が、醍醐寺とセットで周るとオススメです。ちなみにこの2つのお寺は地下鉄東西線で醍醐の一つ隣りの小野という駅からのアクセスも便利です。
1889年(明治22年)の町村制の施行により、宇治郡に山科村・醍醐村の2か村が発足
1926年(大正15年)、山科村が町制施行して山科町となる
1931年(昭和6年)、
山科町が京都市に編入され東山区の一部となる
醍醐村が京都市に編入され同日発足した伏見区の一部となる
1976年(昭和51年)、旧山科町が東山区から分区され山科区となる
主なスポット
- 寺社
- 毘沙門堂・双林院・安祥寺・諸羽神社・山科本願寺・岩屋神社・大石神社・岩屋寺・勧修寺・隨心院・醍醐寺(世界遺産)・法界寺
- その他
- 山科疏水(琵琶湖第一疏水)・天智天皇陵・京都東インター
- ショッピング
- ラクト山科・大丸山科店・パセオ・ダイゴロー
アクセス
- JR東海道本線(琵琶湖線・湖西線)・地下鉄東西線・京阪京津線「山科」
- 地下鉄東西線「醍醐」
- 京阪宇治線・JR奈良線・地下鉄東西線「六地蔵」