概要
京都市の北東部から滋賀県にかかるエリアで叡山電鉄で出町柳から八瀬比叡山口駅で降り、バスを使って更に北へ向かうと大原エリアへ、叡山ケーブルに乗り換え更に比叡ロープウェイ・シャトルバスと乗り継ぐと延暦寺エリアに到着します。
ちなみにどちらもかなり険しい山の中にあるエリアですが、大原エリアへは京都駅前・四条河原町・出町柳・国際会館などからもバスが出ており一番遠い京都駅からでも1時間とアクセスは便利です。一方延暦寺へは他に京都駅からシャトルバスで1時間で行く方法と、JR湖西線で比叡山坂本駅に向かいバスと坂本ケーブルを乗り継いで滋賀県の坂本側から向かう方法もあります。
大原エリアは古くから貴人や仏教修行者の隠棲の地として知られた場所で、何といっても三千院が有名。天台宗の祖・最澄が788年に開いた円融房がはじまりとされ、皇族・貴族の子弟が歴代住持となる門跡寺院の中でも青蓮院・妙法院(三十三間堂を管理)とともに、天台宗の三門跡寺院の一つに数えられる由緒あるお寺です。
多くの重要文化財がある他、2つの池泉回遊式の庭園と極楽往生院などの建造物に緑豊かな大自然とシャクナゲやアジサイなど四季折々の花が見事に調和し、春は遅咲きの桜、秋は紅葉の名所として大変な人で賑わいます。
一方延暦寺エリアは西側を京都市内、東は琵琶湖に挟まれた滋賀県大津市坂本本町から京都市左京区にかけてのエリアで、中核をなす比叡山延暦寺は標高848mの比叡山全域を境内とする寺院で天台宗の総本山です。
788年に伝教大師・最澄が建立し、794年の平安京遷都の際には都の鬼門(北東)に位置することから鎮護国家の道場とされ、以後弘法大師・空海の真言宗とともに平安仏教の中心として栄えました。鎌倉時代にも法然、親鸞、栄西、道元、日蓮など多くの高僧たちを輩出しましたが、戦国時代には僧兵の拠点となり織田信長による焼き討ちにも遭った経験があります。
信長の死後豊臣秀吉・徳川家康などの手により再び再建され復興を果たし、現代では根本中堂(国宝)、大講堂(重要文化財)の建造物や多くの美術工芸品が国宝・重要文化財に指定されている他、1994年には世界遺産にも登録されています。
延暦寺の境内はかなり広く、発祥の地で本堂・根本中堂のある東塔(とうどう)と西塔(さいとう)、それに横川(よかわ)という3つの地域に分かれていて、あまりにも大きいので一度に回るのは一日では大変ですが、秋には紅葉の名所として、また山頂から見える夜景や比叡山ドライブウェイから見える琵琶湖の眺めも見事です。
主なスポット
- 寺社
- 三千院・宝泉院・勝林院・実光院・来迎院・寂光院・延暦寺(世界遺産)
- その他
- 音無の滝・大原陵
- ショッピング
アクセス
- 京都バス「大原」下車徒歩10分
├「京都駅前」から17番・18番(約1時間)
├「四条河原町」から16番・17番
├京阪鴨東線・叡山電鉄「出町柳」下車、「出町駅前」から10番・16番・17番
├市営地下鉄「国際会館」下車、「国際会館」から19番
└叡山電鉄「八瀬比叡山口駅」下車、「八瀬駅前」から10・16・17・18・19
- 叡山電鉄「八瀬比叡山口駅」下車、「ケーブル八瀬」から叡山ケーブルで「ケーブル比叡」(9分)、「ロープウェイ比叡」から叡山ロープウェイで「比叡山頂」(3分)、シャトルバス・ドライブバスで「延暦寺バスセンター」(6分)
- JR「京都駅」から湖西線「比叡山坂本駅」(13分)、江若バスで「ケーブル坂本」(7分)、坂本ケーブルで「ケーブル延暦寺」(11分)
- JR「京都駅」からドライブバス「延暦寺バスセンター」下車65分