菜の花とは?
一面の菜の花畑は春の風物詩
DATA
「西洋油菜(セイヨウアブラナ)」の別名で、学名は「Brassica Napus」、英名は「Rapeseed Blossom」。
アブラナ科アブラナ(油菜)属の耐寒性一年草。
2月初旬~5月初旬に開花し、花色は黄色、花の大きさは5~10cm。
地中海沿岸や北ヨーロッパ、中央アジアなどが原産で農耕文化とともに移動し中国には紀元前の漢の時代に伝搬、日本にも奈良時代(弥生時代とも)までには中国大陸から渡来していたものと考えられている。
草丈は50~80cm。
名前の由来
元々「菜」とは食用の意味であり、「菜の花」とは食用の花を意味、また春に咲く黄色い花の総称としても使われるが、近年「ナノハナ」といえばほとんどが西洋油菜を指す。
「ハナナ(花菜)」「ナバナ(菜花)」「ナタネ(菜種)」などの別名あり。
利用・用途
食用
古くから食用、野菜や菜種油として広く栽培されており、野菜としてはビタミンCやミネラルが豊富な緑黄色野菜で、おひたしや胡麻和えなどの和え物としてよく食べられている。
日本での生産量は三重県桑名市長島町が2007年現在170haと全国1位、「なばな発祥の地」と呼ばれブランド野菜の成功例として有名。他に伏見寒咲花菜は京野菜の一つとしれ知られ、また小松菜、アスパラ菜も仲間。
鑑賞用
鑑賞用としても人気が高く、絨毯のように一面黄色に群生して咲く風景は代表的な春の風物詩として知られる。ただし在来種のアブラナは野菜として生産され開花前に収穫されてしまうため、そのほとんどは西洋油菜。
文化
その他「菜の花畑に入り日薄れ」と歌われる1914年(大正3)の小学校唱歌「朧月夜(おぼろづきよ)」や与謝蕪村の「菜の花や 月は東に 日は西に」の句など文化・芸術の分野にも登場している。