京都市左京区八瀬近衛町、京都から比叡山へと向かう玄関口である八瀬比叡山口から大原へと向かう国道367号の途中、叡山八瀬比叡山口駅の約1km北にある「猫」を御本尊とした世界初の本格的寺院型テーマパーク。
招喜猫宗(まねきねこしゅう)の総本山で、山号や龍猫山、本尊は大日猫来(だいにちにゃらい)。
2016年(平成28年)9月、仏像や天井画など文化財の修復に携わる絵師で、全国の神社仏閣を彩色してきた加悦徹(かやとおる)のプロデュースにより、築100年ほどの趣のある古民家をリノベーションしてオープンしたのがはじまり。
創建にあたってはクラウドファンディングを利用して資金を集め、猫好きの家族や友人らの力も借りて作り上げられたといいます。
一番奥の仏間に安置されている本尊の大日猫来(だいにちにゃらい)は、寺をプロデュースした加悦徹とその長男でフランスの歴史ある公募展で最年少入選した腕前を持つ猫作家の加悦雅乃(かやみやの)との合作で、浄土宗寺院の円乗院の住職によって開眼供養が行われ、どこから眺めても目が合う22方睨みなのが特徴。
脇侍として猫観音と猫不動を従え、いずれもが仏教美術の技法で造られた本格的な仏像だといい、その他にも猫の木魚や猫の屏風、猫達磨などが置かれ、まさに猫づくしの空間となっています。
そして寺には通いの猫住職がいて、週末を中心に月に数回のお勤めの日があり、初代住職の小雪から、2代目住職・若、3代目住職・珍、4代目住職・主など、ファミリーもどんどんと増えていて、寺には欠かせない存在となっています。
更に猫をあしらった御朱印も用意されていて、季節の絵柄や、猫住職達のお勤め日限定の各猫住職のイラスト付きのものや、にゃんにゃんにゃんの2月22日「猫の日」限定の御朱印などもあるといいます。
また仏間以外にも店内には可愛いネコの手作り雑貨販売やギャラリー、カフェスペースもあり、猫に囲まれた素敵な時間をじっくりと過ごすことができるようになっています。
寺に入ってすぐの所にあるイヌ・ネコ手作り雑貨の店「little footmark REN」には、約130名のハンドメイド作家による手作りの一点ものが数多く並べられ、そのクオリティの高さから思わず見入ってしまう客も多いといい、またギャラリースペースでは様々な作品展などが開催され、アート好きにはたまらない空間となっています。
そして仏間の隣にあるカフェは「日月22匹招き猫の図」というタイトルの22匹の猫を描いた襖絵に囲まれ、部屋の窓からは高野川(八瀬川)の景色を楽しみながら食事をすることができます。
メニューとしては名物の猫猫寺カレーや猫まんま定食などのランチや、自家製チョコカップにチョコケーキとバニラアイスを乗せた猫のさんぽなどのスイーツなどもあり、季節によるメニューもあるといいます。
「猫猫寺祭り」などのイベントも不定期に開催されており、また2020年(令和2年)4月には猫リケン菩薩(にゃりけんぼさつ)を本尊とする猫猫寺大阪別院もオープンするなど、各地の猫好きが集う場所へと現在もどんどんと進化中です。