三椏とは?
必ず枝が三つに分かれ和紙の三大原料として有名な木
DATA
学名は「Edgeworthia Chrysantha」、英名は「Oriental Paperbush」。
ジンチョウゲ(沈丁花)科ミツマタ属の落葉低木。
3月上~4月上旬に葉に先立ち咲く、色は外側が白で内側が黄色、花は下向きで小さい蜂の巣のような形状(園芸品種にはオレンジや朱色の紅花三椏・赤花三椏もある)。
中国南部ヒマラヤ地方原産、日本では各地で栽培されているほか四国や九州の山野では半ば野生化したものも見られる。
樹高は1~2m、樹形は丸く形は良い。
名前の由来
枝が三つ叉に分かれるところから「ミツマタ」と呼ばれる。
「Edgeworthia(エッジワーシア)」は19世紀イギリスの植物学者エッジワース(Edgeworth)夫妻の名前にちなむ。
歴史
日本では慶長年間(1600年頃)に和紙の材料として使われた記録が残るほか、万葉集で詠まれた「三枝(サキクサ)」がミツマタを指すものと考えられている。
利用・用途
紙の原料
樹皮は和紙の原料として用いられ、楮(コウゾ)や雁皮(ガンピ)と並ぶ和紙の三大原料の一つとされる。
ミツマタを使った和紙は光沢があり丈夫でしなやかなで破れにくく虫害にもなりにくいため、高級な紙として重要な一万円札や証紙などにも使われている
観賞用
また花もきれいで形も良いことから観賞用としても人気で、庭木や鉢花、盆栽などで栽培される