放生会 京都の伝統行事

放生会 (ほうじょうえ)

「放生会」とは、仏教の根本思想である「不殺生」、すなわち生命の尊重・慈悲の精神から、魚・鳥獣などの生き物を放流する行事のこと。

人間はこの世の生き物のお陰で自身が生きながらえている、そのことに感謝し生き物の霊を弔うのがこの行事の大きな目的です。

歴史的には677年(天武天皇5年)に詔が下され諸国で行われたのが初見で、寺社としては720年に大分県の宇佐神宮ではじまった宇佐八幡宮放生会が嚆矢とされ、現在はその宇佐神宮をはじめとする全国の八幡宮社で行われるほか、収穫祭の意味も込めて春や秋に全国の寺院でも開催されています。

行事名 スポット名 エリア ポイント HP
本能寺 本能寺放生会 本能寺 三条寺町・四条河原町 9/15開催、本堂にて生きた川魚を供え供養法要を行ったのち、三条大橋付近から鴨川に放流する [HP]
祇園白川 巽橋 祇園放生会 祇園白川 巽橋 祇園・東山 6月第1日曜に開催、祇園の観光名所として名高い巽橋の上から2,000匹の稚魚を白川に放流、舞妓さんも参加し華やかに執り行われる [HP]
知恩院 八幡社放生会 知恩院 祇園・東山 10/15、鎮守八幡社にて [HP]
金戒光明寺(黒谷) 放生会
(魚鳥施餓鬼)
金戒光明寺
(黒谷)
岡崎・吉田・鹿ケ谷 9/22、京都料理組合が参列、本堂にて魚鳥施餓鬼法要ののち鳩や鯉を放生
三嶋神社(うなぎ神社) うなぎ祭
(鰻放生大祭)
三嶋神社
(うなぎ神社)
東山七条 10/26、全国のうなぎ屋や養殖業者などが参列、瀧尾神社の祈願所にて三嶋の「三」を表す3匹のうなぎを境内の神池に放生しうなぎ業者の商売繁盛を祈願
瀧尾神社 瀧尾神社 東福寺・稲荷
大覚寺 源氏蛍1200匹放生会 大覚寺 嵐山・嵯峨野 6月、2011年より開催、ゲンジボタル1200匹「嵯峨源氏」発祥の地であることから、古来より蛍火として親しまれ源氏物語にも登場するゲンジボタルを1200匹放生、本堂の夜間特別拝観も
NO IMAGE 蛍放生会 萬福寺   6/7・6/8、放生池に蛍を放生
石清水八幡宮 石清水放生会 石清水八幡宮 八幡 9/15に石清水祭の中の儀式として開催、明治期の神仏分離令により伝統的な儀式の多くが失われていたが、2004年に137年ぶりに古来からの神仏習合としての儀式が復活している [HP]
三宅八幡宮(虫八幡) 三宅八幡放生会 三宅八幡宮
(虫八幡)
岩倉・宝ヶ池 五穀豊穣を感謝する秋の大祭 [HP]
大原三千院 三千院放生会 大原三千院 大原・八瀬・比叡山 8/28、宸殿において放生文読誦、極楽院東の池にて参拝者自らの手で放生池に魚を放流する放生の儀を開催 [HP]
蟹満寺 蟹供養放生会 蟹満寺 木津川 4/18、今昔物語集にある「蟹の恩返し」縁起に基づいて行われる行事で全国からカニ業者が参列する、観音大護摩供法要ののち沢蟹が放生される [HP]

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