現存する中では日本で2番目に古いカトリック天主堂
1896年建築。現存する日本で2番目に古いカトリック天主堂で、毎週日曜ミサが捧げられる現役の聖堂としては日本最古。
外観はドーム式の天井に仏製の色鮮やかなステンドグラスを配したロマネスク様式の一方、堂内は畳敷という珍しい和洋折衷建築。
明治中期のキリスト教会堂の様子を今に伝える貴重な建物
カトリック宮津教会(聖ヨハネ天主堂)のみどころ (Point in Check)
京都府宮津市宮本、宮津市街地の中心部、宮津市役所の隣に位置する、日本で2番目に古い天主堂を持つカトリック教会。
1896年(明治29年)にフランス人宣教師のルイ・ルラーブ神父の設計により建造。
この点、神父は1885年(明治18年)にフランスのパリ外国宣教会により日本に派遣され来日し、3年間ほど日本語を勉強した後、1888年(明治21年)に宮津に赴任して丹後・但馬・若狭での布教活動を開始した、丹後地方のカトリック教会の創立者とされる人物です。
当初の教会は借家だったといいますが、洗礼を受けた地元の旧家・田井五郎衛門により土地ともども寄付されたことにより、新築にて新たな教会が造られることとなったといいます。
そして建築にあたってはフランスからは聖像やステンドグラス、祭壇、聖具、エッチング「十字架への道行き」などが取り寄せられ、大井正司の施工で宮津の大工によって建てられました。
カトリック天主堂としては長崎にある大浦天主堂に次いで日本で2番目に古いものといわれ、また現在も毎週日曜日にはミサが行われており、現役で使用されている教会としては日本最古のものとされています。
外観は当時としては珍しいパリから直輸入されたという色鮮やかなステンドグラスを配した洋風で、その一方で内部は木造・畳敷きの床という日本式を織り交ぜた、和洋折衷のロマネスク式の天主堂で、明治期のキリスト教会堂の様子を今に伝える貴重な建物です。
建築年代・様式ともに文化財登録されるには十分な歴史的価値の高い建造物ですが、現役の教会堂として利用されていることもあって、現在の所は登録には至っていないといい、また一般公開はされているものの、ミサなどが行われている場合は見学できない場合もあるため、参拝の際には配慮・注意が必要です。