今も12の寺院が城下町として栄えた当時の面影を残す
宮津市街地の西部、大久保山の麓の金屋谷・小川地区に江戸初期、当時の藩主・京極高広が整備した寺町。
北近畿最大7万石の宮津城下の寺町として12の寺院が現在まで法灯を保つ。
徳川5代将軍綱吉の母・桂昌院ゆかりの大頂寺や俳人・与謝蕪村ゆかりの見性寺など歴史的に著名な人物とゆかりの寺院も多い
宮津寺町のみどころ (Point in Check)
京都府宮津市街地の西部、大久保山の麓に位置する金屋谷・小川地区にある寺町。
この点、宮津城下町の歴史は1580年(天正8年)に丹後に入国した細川藤孝(幽斉)・忠興親子による宮津浜手(現鶴賀)への宮津城築城とその城下の建設にはじまりますが、この城と城下町は1600年(慶長5年)の「関ヶ原合戦」の際に忠興の留守を守る幽斉自らの手により焼き払われてしまっています。
そのため現在の城下町は、江戸初期の1622年(元和8年)から1636年(寛永13年)頃に宮津藩主・京極高広の時代に建設・整備されたもので、焼け落ちた宮津城や大手川対岸の城下町の再建などが行われました。
そして現在宮津市の金屋谷・小川地区にある「寺町」は、この高広の城下町建設に合わせて整備されたもので、現在ある12の寺院のうちのほとんどがこの時代に京極家やその一族の菩提を弔うために創建、あるいは他の地域からこの地に移転されたと伝わっています。
浄土真宗本願寺派 金谷山佛性寺
浄土宗 仏光山栄照院
日蓮宗 攻徳山妙照寺
浄土宗 宝徳山大頂寺
日蓮宗 長久山本妙寺
日蓮宗 本城山経王寺
臨済宗妙心寺派 泰叟山国清寺
浄土宗 一心山見性寺
浄土宗 光明山悟真寺
浄土真宗 閑雲山真照寺
浄土宗 大悲山無縁寺
浄土宗 聖衆山西方寺
行事・イベントとしては、毎年10月の第2週の週末に開催される「和火」が有名で、宮津寺町が竹やペットボトル、LEDなどの約1万個の手作り灯籠でライトアップされるほか、郷土芸能や演奏会などの催しも行われて賑わいを見せます。