京都市左京区岩倉、京都市北東部の市郊外に広がる岩倉盆地の南側に建設された京都国際会館の最寄駅である京都市営地下鉄烏丸線の駅で、烏丸線の北側の起点駅。
この点、駅名にもなっている「京都国際会館」は1966年(昭和41年)に日本初の国立の会議施設として岩倉宝ヶ池に開設された国際会議場で、本館会議場にイベントホール、別館アネックスホールで構成されています。
これまでに1997年(平成9年)に開催され有名な「京都議定書」が採択された地球温暖化防止京都会議(COP-3)など重要な国際会議が数多く開催されているほか、全国都道府県対抗女子駅伝、全国高校駅伝男子、京都マラソンの第1~3回までの折返し地点としてもおなじみとなっています。
そして、京都市営の「地下鉄烏丸線」はその名の通り京都市の中央を南北に通る烏丸通の地下を主に通り北は京都国際会館駅から京都駅を経て南は竹田駅までつなぐ路線で、1977年(昭和52年)に同じ烏丸通の路面上を通り京都市交通局が運営し北大路通から九条通までを結んでいた路面電車「京都市電(きょうとしでん)」の烏丸線が廃止された後、1981年(昭和56年)5月29日にまず北大路駅~京都駅間が開業された後、1988年(昭和63年)には南側の京都駅~竹田駅間、1990年(平成2年)には北側の北山駅~北大路駅間、更に1997年(平成9年)には国際会館駅~北山駅間と順次延伸され、現在に至っています。
「国際会館駅」は1997年(平成9年)6月3日に烏丸線が当駅から国際会館駅まで延伸された際に開業・設置された、島式ホーム1面2線の地下駅で、改札口は1か所のみですが、出入口は5番まであり同志社岩倉キャンパスに近い北側の宝ヶ池通沿いに1~3番出入口まで、国際会館とは悪天候の日でも傘を差さずに行き来できるように4番出入口で地下通路で直結されており、更に5番出入口から京都国際会館の正面に加え宝ヶ池公園へも向かうことができるようになっており、2002年(平成14年)の第3回「近畿の駅百選」に選定されています。
駅名のとおり国立京都国際会館への最寄駅としてはもちろん、南隣には市民憩いの場としても知られる宝が池公園があることから緑の豊かな自然環境を有する駅であり、また駅の北側には京都を代表する有名私立学校の一つである同志社の高校・中学校・小学校がある「同志社岩倉キャンパス」があることから、通学の利用者も多く見られます。
その他にも駅北側の岩倉盆地に広がる岩倉地区の住民にとっても、京都駅まで乗り換えなしで約20分で行けるほか、烏丸などの市街地中心部へ向かうための貴重な交通手段として利用されており、更には観光シーズンなどに大原方面へ向かう際に、京都市内中心部からのバスは市街地での渋滞により遅延や混雑の影響を受けやすいため、当駅からの乗り継ぎ経路を利用するのが非常に有効であり、京都観光の渋滞の緩和にも貢献していて、駅のコンコースにはそれを象徴するかのように大原の地で採集した薪を頭の上に載せて京の町で売り歩く大原の女性をモチーフにした京人形師・岡本庄三作「大原女の像」が飾られています。