わらの護符を授かることで有名な安産の社
正式名称は「敷地神社」で安産の神様を祀り、稲藁の護符を授かることから「わら天神」の別名がついた。
藁に節があれば男の子、なければ女の子が生まれるという。
摂社の六勝稲荷神社は試験合格の神として受験生や司法試験などの資格試験者より信仰を集める
わら天神(敷地神社)のみどころ (Point in Check)
京都市北区、金閣寺の南方に鎮座する神社。
正式名は「敷地神社」といいますが、安産のご利益で有名で、安産御守として「藁(わら)の護符」が授与されることから「わら天神」の通称で親しまれています。
この点、藁に節があれば男児、節がなければ女児が誕生するといわれ、古くより妊産婦の参拝が多いことで知られています。
創建年代は不詳。
古くは北山の神として山背国葛野郡衣笠村に降臨した天神地祇が祀られ、古くより地元の人々の信仰を集めていたといいます。
また古い文献によると828年(天長5年)には、時の淳和天皇が勅旨を遣わし、雨が止むように祈願したとの記録が遺されているといいます。
そして平安初期の831年(天長8年)、この地に氷室が設けられ、その夫役として加賀国から移住した者が、子々孫々の氏神とすべく崇敬していた菅生石部神社(敷地天神)の分霊を勧請して北山の神の西隣に祀り、菅生石部神の母神にあたる「木花開耶姫命」を祭神に定めたといわれています。
その後、室町時代に入った1397年(応永4年)、3代将軍・足利義満が西園寺北山殿(後の金閣寺)を造営するに当たり、参拝に不便になったことから、両社を合祀して現在地に遷座し現在に至っています。
安産祈願の他に赤ちゃんの健やかな成長を祈っての「初宮詣」や、満1才をむかえての「初誕生祭」の参拝者も多いほか、摂社の六勝稲荷神社は開運・学問(試験合格)の神としても知られ、入試シーズンには受験生達でにぎわいます。