嵯峨菊とは?
嵯峨天皇の時代に大覚寺で品種改良、管状の花が秋風に優雅にたなびく
DATA
学名は「Chrysanthemum Grandiflorum cv. Saga」、英名は「Saga Chrysanthemum」。
キク科キク属の多年草植物。
一般的な菊より遅い秋の11月頃、直径3cmほどの花の周りに長さ10cmほどの糸のように細い管状の花弁をたくさん付ける、花色は黄・白・朱・ピンク・紫色など多様。
江戸時代に日本で品種改良が進められた古典菊の一種で、優雅で繊細なのが特徴。
一鉢に3本、嵯峨天皇の離宮(宸殿)から鑑賞しやすいように普通の菊よりやや高い2mに仕立てられる。
また花は「七五三作り」といって頂上に3輪、中央に5輪、下に7輪の数に剪定するのがいけばな嵯峨御流の基本とされる。
名前の由来
「嵯峨菊」の名前の由来は京都嵯峨野にある大覚寺で、嵯峨天皇の時代に大沢池の菊ヶ島に自生していたという野菊にちなむ。
利用・用途
鑑賞用に品種改良された園芸種で、鉢植えや庭植えのほか、切り花や茶花に用いられる。
よく似た植物
ヒゴギク(肥後菊)、イセギク(伊勢菊)とともに、古典菊(コテンギク)の一つ。