京都府相楽郡笠置町笠置栗栖、京都府南部の笠置町にあるJR笠置駅前に鎮座する菅原道真(すがわらのみちざね 845-903)を祭神として祀る天満宮。
平安中期の昌泰年間(898-901)に第60代・醍醐天皇(だいごてんのう 885-930)が笠置に行幸した際に、菅原道真は右大臣として天皇に付き従い、この地に居所を定めることを発願したといいますが、その後道真は901年(昌泰4年)に左大臣・藤原時平(ふじわらのときひら 871-909)の讒言によって筑紫国の大宰府に左遷され、903年(延喜3年)に同地で没します。
この点、1883年(明治16年)の京都府の神社明細帳には、当社は902年(延喜2年)、菅真が左遷された筑紫国にて自ら彫刻した姿を当地の祖先・筒井喜久治という人物が賜り、密かに塚を築き仮殿を設けて祀っていたものを、931年(承平元年)2月3日に現在の社地に遷したと書かれているといいます。
そして太宰府より「天満天神宮」の社号を賜り、文道の太祖・風月の本主と仰ぎ、雪除け・厄除け・災害除け、その他諸々の産業守護神として信仰を集めてきたといいます。
行事としては毎年10月第2土・日に開催される「秋まつり」が有名で、日中に子供神輿や引き車の巡行が行われるほか、夜には笠置町南部青年団が中心となり迫力ある「布団神輿」の巡行が行われ、多くの見物客で賑わいます。