京都市右京区京北周山町上寺田、京都と福井県の若狭を結ぶ国道162号「周山街道(別名・西の鯖街道)」と国道477号線が交差する京北地域の中心地に位置する国道162号の道の駅。
一帯は京都市市街地から車で1時間弱という大都市の近郊に位置しながら、周辺には北山杉などの優良な木材が育つ森林や、鮎釣りのメッカとなっている上桂川の清流などの豊かな自然に恵まれた場所です。
1996年(平成8年)に旧京北町に開設された後、2010年(平成22年)4月17日に京都市内で初の道の駅となりました。
名前の由来となっている「京北」とは、市町村合併前の旧町名の京北町のこと。
駅のある京北周山町は年間で平均1,700㎜の降水量と森林の育成に最適なエリアで、総面積の93%を森林が占め、北山杉をはじめ優良な木材を生産する農林業地帯です。
そしてかつては木材が桂川を下り、下流の嵯峨・梅津などで陸揚げされて京都に運ばれていたといい、林業が盛んなことにちなんで英語で「木材」を意味する「ウッディー(woody)」の名前が採用されました。
このため駅施設にも木材がふんだんに使用されており、独特な屋根の形は自然光を建物の中に取り入れるために工夫されたものだといい、また駅のシンボル的存在である樹齢600年、周囲5.1m、高さ7mのやぐら杉(櫓杉)のモニュメントがそびえる館内には木の香りがみなぎっています。
同道の駅は京北地域及びその周辺の北部山間地域で生産される農林産物をはじめとした地域特産物を幅広くPRし、地域が活性化することを目指しており、農作物直売所では地元で朝採れたばかりの新鮮で安心・安全な野菜やそれらをふんだんに用いた加工品、地域の特産物などを販売するほか、喫茶コーナーもあり、またレストランでは地元の京北野菜を使った季節感あふれる料理が楽しめます。
特に人気なのは、ご当地ソフトとして京北地域で採れた小豆や黒豆などを使用したソフトクリーム1個350円で、新京野菜「京唐菜」入りなど季節限定の味もあるといいます。
他にも納豆発祥の地ということで「納豆もち」や、冬季限定の「バターナッツかぼちゃ」は見た目には「ひょうたん」ながらかぼちゃで、名前の通りにバターが入っているかのように油分が多く、とてもなめらかでクリーミーだといい、このかぼちゃを加工して生キャラメルなどとして販売されています。
また古来より若狭の国から京都へ海産物を運んだ「西の鯖街道」と呼ばれてきた地の利を生かし、「鯖そば」も名物となっています。
この他にも物産館の販売スペースには北山杉を使った木工クラフトや家具の木工品が多く並べられており、片隅で木工教室も開催されています。
桜で有名な常照皇寺などの歴史的名刹や、かやぶき屋根の民家が残る南丹市の美山かやぶきの里、そして宇津峡公園などの自然的観光資源へのアクセスポイントにもなっているほか、河川、森林、田園などの風景が広がる京北エリアは、サイクリング楽しむのに最適で、道の駅にはレンタサイクルのほか、自転車のトレーニングで訪れるスタンドが付いていない玄人向け自転車用に専用スタンドも完備しています。