道風神社
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道風神社のみどころ (Point in Check)
京都市北区杉坂道風町、府道31号線(西陣杉坂線)沿い、京見峠の更に北、北区の北部を構成する雲ケ畑・中川・小野郷の3地区の南端に位置する「杉坂」の地に鎮座する神社。
北山杉の林立する山深い場所にひっそりと社殿を構えていて、この地にあった滝にちなんで「道風武大明神(たけだいみょうじん)」「武明神社」、あるいは境内に湧水する「和香水(わこうすい)」から和香社とも呼ばれていたといい、杉坂地区の産土神として厚く信仰を集めているといいます。
創建の詳しい経緯は不明ですが、平安中期920年(延喜20年)に創建され、祭神として平安中期の書家・小野道風(おののとうふう 894-966)が祀られています。
小野道風は地獄で閻魔大王に仕えていたという伝説を残す平安初期の貴族・小野篁(おののたかむら 802-53)の孫にあたり、醍醐・朱雀・村上の三天皇に仕える一方で、能書家として優れ、中でも中国的な書風から脱皮し「和様書道」に基礎を築いたと評され、和風書体の創始者と目されています。
官職はあまり高くなかったものの揮毫の依頼は多かったといい、宮廷の重要な依頼を任されたほか、朝廷がその書を唐へ送り国の誉れとしたほどであったといいます。
後に後続の藤原佐理(すけまさ)、藤原行成(ゆきなり)とともに「三蹟」の一人に数えられ、また自分の才能に悩んで書道を諦めかけていた時に東寺の近くの柳ヶ池で柳に飛びつく蛙を見て目を覚まし発奮するという逸話は「小野道風青柳硯(おののとうふうあおやぎすずり)」として歌舞伎の演目の一つになっているほか、「柳に小野道風」として花札の絵柄になっていることでも有名です。
杉坂の地はかつての山城国愛宕郡小野郷の一角にあたり、古代では近江国滋賀郡小野村(現在の大津市北部)などとともに、豪族小野氏の勢力範囲だった場所で、この地と道風の直接的なつながりは不明ですが、「明王寺記録」によるとかつて神社の境内下には神宮寺の明王寺があってその管理下に置かれ当社は宮僧の宿舎だったといいます。
そして道風は杉坂の産土神である和香社から湧き出る霊水を所望し明王寺にて書の修行をし栄達したと伝わっていて、その縁によって氏神として祀られたといわれ、地元では「とうふうさん」と呼ばれて親しまれています。
人々は道風の筆法にならってこの水で研滴したといい、境内にはこの名水を称える「和香水碑」が建てられているほか、社宝として道風の所用とされる唐鏡や硯、唐筆、硯屏、卦算(文鎮)などが伝えられています。
この他にも境内に見どころとしては、天皇家の作法や日常生活における習い事である禁中御修法用に献上された「和香水(わこうすい)」と呼ばれる名水や、池の水を汲んで硯の水に用いると書道が上達するといわれ道風も用いたとされる「積翠池」などがあり、また行事としては11月3日の夜に行われる「お火焚き祭」が有名です。
道風神社の施設案内
境内
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門前
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「小野道風之廟」碑
門前左
後ろに「自然風景保全地区」の表示も
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駒札
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思君橋
朱塗り
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杉坂川
奥に滝が見え、そばに桜、秋は紅葉がきれい
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一の鳥居
くぐると石段を上がって参道がゆるやかに左へ折れていく
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杉林の参道
参道の周囲は樹齢250年以上、高さ2mの北山杉数十本に囲まれている
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明王寺跡
参道の途中 かつて境内の下方にあって社を所管していたといい、小野道風はここで和香水を用いて業を修めたと伝わる
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二の鳥居
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参道と狛犬
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「道風」の石碑と枝垂柳
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積翠池(しゃくすいいけ)
参道の途中右手 この水を汲んで硯の水に用いると書道が上達するとされ、道風も使ったとされる
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手水舎
狛犬をくぐってすぐ右手にある
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石段
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狛犬
表情がユニークと話題に
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門
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社務所
門くぐって左手前
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舞台(神楽殿)
門をくぐって左手
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「和香水」の石碑
門くぐって左手奥
不動堂の横
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明王堂
門くぐって正面
不動明王を祀る
明王寺が神社を所管していた頃の名残りと思われる
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本殿
門くぐって右奥
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由緒書
本殿前左
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榊(サカキ)の大木
樹高10m、幹周1.4mで京都市の巨樹木に指定
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周辺
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府道31号西陣杉坂線
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小屋
門前右側
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杉坂道風町の標識
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関連
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小野道風神社
滋賀県大津市にある道風をはじめとする小野氏の祖神天足彦国押人命を祀る「小野神社」の境外社
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道風神社の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 1/1
歳旦祭
- 10/15
秋季例大祭
- 11/3
お火焚き祭
19:30
薪の井桁を縦長に組み上げ、厄年にあたる氏子が火を入れ、井桁が倒れた方角で来年の吉凶を占う
月並行事
花ごよみ
道風神社のレポート・旅行記
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