石清水八幡宮の東を流れる放生川に架かるアーチ状の橋
京阪石清水八幡宮南東、石清水八幡宮頓宮の東を流れる放生川(大谷川)に架かる橋。
中央がアーチ状に盛り上がり大きく半円を描いた形はたいこ橋とも呼ばれ安居橋の朧月として八幡八景の一つ。橋の袂にある蔵と一緒に眺めれば更に趣深い。
橋の中央に放生会で使用される舞台があり石清水祭では胡蝶の舞が奉納される
安居橋(たいこ橋)のみどころ (Point in Check)
京都府八幡市八幡高坊、石清水八幡宮の一ノ鳥居から東高野街道をやや南へ進んだ、八幡宮の麓の頓宮の東側を流れる放生川に架かる橋。
この点、江戸時代の放生川には今よりも多くの橋が架かっていたといい、川上から「五位橋」「安居橋」「六位橋」「高橋」という名前が付けられていたといいます。
そして「男山考古録」によれば、安居橋は室町中期の1457年(康正3年)に架けられた五位橋の後に架けられたため「相五位橋」と称され、後に訛って「安居橋」へと変化していったというする説が有力だといいます。
また仏教用語において、個々に活動していた僧侶が一ヶ所に集まって修行をすることを「安居」といい、安居の期間は殺生を避けるため、これが放生会にも繋がり、そこから「安居橋」と呼ばれるようになったのではとする説もあるといいます。
長さ約20m、幅約4mで、中央部が盛り上がったアーチ橋で、その川に大きく半円を描いて架かる姿から、別名「たいこ橋」とも呼ばれていて、川面や男山の緑に映えて美しいその姿は「安居橋の朧月(おぼろづき)」として「八幡八景」の一つにも数えられています。
歩行者・自転車専用の橋で、現在は橋の周辺が「さざなみ公園」として整備されていて、また放生川の両岸は散策路となっており、すぐ西岸の石清水八幡宮の境内とともに市民の憩いの場となっています。
行事としては毎年9が15日に行われる石清水八幡宮の例祭「石清水祭」において早朝に「放生会」が執り行われ、神事の後に橋の上で胡蝶の舞が奉納されるほか、橋の上から鳩が、川に魚が放生されています。