京都市西京区川島六ノ坪町、京都の西の交通拠点である阪急桂駅の南、京都市西部を東西を走る府道201号中山稲荷線と南北に走る阪急京都線が交差する「川島六ノ坪町」交差点の南側にある阪急京都本線の駅。駅スタンプは竹林。
駅の西側、現在の向日市物集女町には古くから「物集女(もずめ)」と呼ばれる集落がありましたが、第二次大戦中、物集女集落の東側一帯、現在は陸上自衛隊桂駐屯地や府立桂高校のあるあたりに軍需工場が建てられることとなり、その最寄駅として1946年(昭和21年)に桂駅~東向日駅の間に設置された「物集女駅(もずめえき)」が前身。
しかし物集女駅が開業した時には既に終戦を迎えていたことから、僅か2年後の1948年(昭和23年)3月1日に廃駅となりました。
その後しばらくは静かな田園地帯であった桂地域ですが、昭和30年代後半以降、高度経済成長に合わせて急激に都市化が進み、また洛西ニュ-タウンの開発などに伴って更なる人口の激増と大量の交通需要が発生し桂駅に各種の交通が集中する事態となります。
そして洛西ニュータウンへのアクセス駅であった桂駅周辺の道路事情を鑑み、またキリンビール京都工場の閉鎖などに伴って周辺の再開発の気運が盛り上がりも受けて阪急の駅が再設置されることとなり、2003年(平成15年)3月16日に「洛西口駅」として開業。阪急では1973年(昭和48念)に千里線に山田駅が開業して以来の30年ぶりの新駅開業であったといいます。
相対式ホーム2面2線を有する駅で、開業当初から桂駅から当駅にかけて連続立体交差化事業が進められる予定であったことから簡素な造りの地上駅としたスタートした後、2013年(平成25年)に上り線(河原町方面)が、2016年(平成28年)に下り線(梅田方面)が高架化され、現在は高架駅となっています。
京都市西京区と向日市のちょうど境に位置し、ホーム南側の一部分は向日市寺戸町にまたがって設置され、また西側に広がる洛西ニュータウンや向日市の物集女地区、京都市西京区の大原野地区の最寄駅として、まさに駅名の通り洛西エリアの玄関口の役割を担う駅として期待されており、駅名標やホームなど駅の各所で竹をイメージした装飾が施されているのを目にすることができます。
また駅から東へ約600mの所には2008年(平成20年)に新たに開業したJR桂川駅があり、桂川駅との間には北側に陸上自衛隊桂駐屯地と桂高校があるほか、南側のキリンビールの京都工場跡地にはイオンモール京都桂川がオープンし、これに合わせるように新築マンションが建設されファミリー層も増えるなど、近年開発著しいエリアとなっています。
更に北側にある桂駅との間の高架下も整備が進められ、2018年(平成30年)には商業施設「トート阪急洛西口」、また2020年(令和2年)には子どもの遊び場や団体の会合などに使える多目的室を備えた「市交流促進・まちづくりプラザ」がオープンしました。