京都市下京区菅大臣町、西洞院仏光寺に位置する菅原道真を祭神とする神社で、菅公聖蹟二十五拝第3番および洛陽天満宮二十五社順拝第1番。
この地は元々は道真の邸である紅・白梅殿や、菅家廊下(かんけろうか)といわれた学問所の跡で、道真誕生の地とも伝えられ、産湯の井戸とされる「天満宮誕浴の井」も保存されています。
ちなみに道真生誕の地と伝わる神社は、他に菅原院天満宮神社・吉祥院天満宮があります。
道真の没後間もなく創立されたと思われるものの創建の詳細は不明。
度々兵火に遭っており、鎌倉期には南北両社に分かれ、白梅殿址に建つ南社・菅大臣は白梅殿社ないし天神御所、紅梅殿址に建つ北社は紅梅殿社と呼ばれ、現在仏光寺通を隔ててその北に位置する北菅大臣神社(紅梅殿神社)がそれに該当する社です。
その後「応仁の乱」を経て、江戸初期の1614年(慶長19年)に菅家ゆかりの曼殊院宮良恕法親王(まんしゅいんのみや りょうじょほうしんのう)により再興。
明治維新まで曼珠院が管轄していましたが、1873年(明治6年)独立し現在に至ります。
社殿は天明の大火、元治の兵乱で焼失し、現在の本殿は1835年(天保6年)に建立された下鴨神社の旧殿を1869年(明治2年)に移築し、その後幣殿を造立したもの。
その他に「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春なわすれそ」と詠まれた飛梅の地としても有名で、境内にはゆかりの梅の木もあることでも知られています。