京都市中京区四条通大宮西入錦大宮町、四条大宮の交差点から北西へと斜めに伸びる後院通沿いにある「餃子の王将」の1号店。
「餃子の王将」は京都市山科区に本社を置く東証1部上場企業の王将フードサービスが京阪神地区を中心に全国展開している中華料理チェーンの名前。
1967年(昭和42年)12月24日に創業者の加藤朝雄(1924-93)が京都市中京区の四条大宮(阪急大宮駅付近)に1号店を開業し創業して
以来、名前の通り餃子(ぎょうざ)を看板メニューに低価格帯の大衆的な中華料理を提供することで、学生やサラリーマンなどを中心に絶大な人気を集め、京都市内を中心に店舗展開し、1974年(昭和49年)7月には「株式会社王将チェーン」として会社設立されます。
関西で50店舗を達成した後、1978年12月に東京都新宿区に関東地区での直営1号店(新宿店)を出店したのを皮切りにその後は関東、東海、九州など全国にも出店。
その後は和食部門にも進出するなど多角的かつ積極的な店舗拡大を図っていましたが、子会社の不動産投資の失敗などから経営が悪化したことから、2000年(平成12年)に創業者の義弟・大東隆行(おおひがしたかゆき 1941-2013)が4代目社長に就任すると、不採算店の閉鎖や中華料理以外の店舗の縮小・撤退などを進めて経営を再建。
その結果、2009年(平成21年)頃には不況で他の外食産業が苦戦する中で既存店の売上高を伸ばし続けるなど、その成長力が注目される存在となり、2017年3月末時点で717店舗を展開するまでに成長を遂げています。
そして1980年7月に「株式会社 餃子の王将チェーン」、1990年12月には「株式会社 王将フードサービス」に商号を変更。
2013年7月には証券市場再編などにより東京証券取引所の市場第一部へと移行し、現在は国内外を代表する大企業の一つとなっています。
その人気の秘密の一つが、中華料理は出来立てが一番美味しく、また調理の過程が見えた方が安心度が高いという理念から、セントラルキッチンでの加工は餃子のあんや皮の製造、食材の下拵えや製麺などにとどめ、一部の店舗を除き従来のチェーン店経営では珍しい、客の目が届く店内の調理場で調理し作り立てを提供する、オープンキッチンスタイルの店舗調理を採用している点です。
また餃子などのの全店共通の基本メニュー以外のメニューやレシピは各店舗の店長に裁量が認められているため、店舗によりオリジナルなメニューが存在したり、同じメニューでも味が全く違うこともあり、更には独自の組み合わせでの定食やセットメニューも多数用意されている点も王将らしさの一つで、コアなファンを生み出している要因の一つといわれています。
テレビでは「食は王将にあり。豚肉1日7000kg、卵1日5万個、鶏肉3000kmg、餃子1日100万個。食は万里を越える。餃子の王将」のCMでおなじみなほか、芸能界や有名人にもファンも多く、テレビ番組で度々名前が採り上げられるなど、現在では中華料理のチェーン店を代表する存在となっています。
そして創業の地である1号店の四条大宮店は元々は賃借物件でしたが、2008年(平成20年)の阪急大宮駅の非常通路の設置に伴うビル解体をきっかけに敷地の一部を購入して自社ビルを新築し、2009年(平成21年)9月25日にリニューアルオープン。
店舗向かって左端の壁面には「餃子の王将発祥の地」と刻まれたプレートが新たに設置されて創業の地であることが一目で分かるようになっており、全国各地のファンが来店する王将ファンの聖地となっています。
またメニューには定番はもちろん四条大宮店限定セットメニューまで様々なものが用意されています。