京都市下京区七条通大宮東入大工町、西本願寺の南側に隣接する龍谷大学大宮キャンパスの向かい、「七条大宮」交差点の東にある京料理と仕出しの店。
古くは天保年間(1830-43)に岡本伊兵衛が乾物商を営んだことにはじまり、昭和初期の1933年(昭和8年)に仕出し屋となり、戦後に「西本願寺御用達」の鑑札を拝して以来、西本願寺での僧侶の集まりに出す料理を任されてきた歴史を持つといいます。
1997年(平成9年)1月には2階に座敷を新築してリニューアルし、個室の落ち着いた空間で旬の魚介や京野菜を使った季節感あふれる和食や京料理を楽しめるようになり、近隣の慶事や法事で数多くの利用があるほか、遠方からの観光客にも親しまれています。
店主の目の届く範囲の仕事量に限定し、食材は日々市場へ通い、品質や産地にこだわったより良い食材を仕入れ、手間暇を惜しまずに丁寧に調理することを心がけているといいます。
名物の一つ名代「本モロコ甘露煮」は先代から受け継いだという逸品で、琵琶湖固有種の希少な「本モロコ」を相伝の料理法で白焼・下煮・炊き上げと2日間かけて仕上げたもので、春は子持ちで特に美味だといい、会席の一品としても、進物用としても喜ばれているといいます。