卯の花とは?
旧暦の4月(卯月)に咲く白い花
DATA
学名は「Deutzia Crenata」、英名は「Crenate Pride-of-Rochester」。和名に「ウツギ(空木)」「雪見草(ユキミグサ)」の別名あり。
アジサイ科(ユキノシタ科)ウツギ属の落葉低木。
5月下~6月上旬にかけて1cmほどの5弁の花を垂れ下がるように多数咲かせる、花の色は雪のような白色。
日本や中国に自生、日本では北海道~九州まで分布(近畿では木津川を挟み京都府南部から奈良県北部にかけて多い)。
高さは1~2m、大きいもので4m。
名前の由来
「空木」は枝の芯の部分が空洞(中空)であることから。
「卯の花」は旧暦4月の卯月(うづき)に花が開くことから名付けられた。
歴史
「万葉集」で大伴家持が好んで詠んだ花で、夏の季語になっている。
利用・用途
観賞用
山野や崖地の日当たりの良い場所に自生するほか、観賞用の庭木、また昔は田畑の生垣に境界として植えられたりもした。
薬用
葉や果実は乾燥させ「溲疏(そうじょ)」と呼ばれる生薬に、利尿効果が期待できる。
よく似た植物
主に関東では「卯の花」はおからの別名として知られている。これはおからの「から」が「空」に通じて縁起が悪いため。