京都市中京区烏丸通夷川上ル少将井町、京都御苑の南西、烏丸丸太町交差点より烏丸通をやや南に下がった東側にある主に京都の街の話題や経済・文化、スポーツや京都観光のニュースなどを報道している新聞社。
まず1879年(明治12年)に創刊された「京都商業迅報」は「商事迅報」「京都新報」「京都滋賀新報」「中外電報」「日出新聞」などを経て、1897年(明治30年)に「京都日出新聞」に。
一方1912年(明治45年)に創刊された「京都タ刊新聞」は、その後、「関西日日新聞」と改題したのを経て1920年(大正9年)に「京都日日新聞」となります。
この「京都日日新聞」と「京都日出新聞」の2つの新聞社が1942年(昭和17年)に戦時中の新聞統合政策によって合併し「京都新聞社」が設立されるとともに、現在に続く「京都新聞」が創刊されました。
その後、2006年(平成18年)4月に経営基盤の強化を目的にグループ経営に移行し、グループ統括・編集・製作を行う「株式会社京都新聞社」、広告営業・新聞販売を行う「株式会社京都新聞COM」、新聞印刷を行う「株式会社京都新聞印刷」の3社に分割。
更に2014年(平成26年)4月1日には株式会社京都新聞社は持株会社に移行し、商号を「株式会社京都新聞ホールディングス」に変更するとともに京都新聞COMおよび京都新聞印刷を完全子会社化し、新聞編集事業を新法人の「株式会社京都新聞社」に継承し現在に至っています。
京都府と滋賀県の両府県を主な販売地域としており、京都市の本社に加え、大津市にも滋賀本社を置き、朝刊・夕刊を発行。その発行部数は2020年10月現在で朝刊が約39万部、夕刊が約15万部。
この点、滋賀県では愛知県名古屋市を拠点とする中日新聞と販売エリアが重なっていますが、中日新聞は彦根市など滋賀県の東部を中心にシェアが高く、一方大津市などの滋賀県西部では京都新聞のシェアが高くなっているといいます。
報道部は、「政治」「経済」「社会」「地域」「大学」「宗教」など分野ごとに担当が分かれていて、日々のニュースはもちろんのこと、歴史的文化財が多く存在し、多くの大学が設置されていることから、世界に誇る学術・歴史・文化都市である京都ならではの文化や歴史についても多く取り扱っているのが特徴で、地元からも長年愛され信頼されて続けています。
現在の社屋「京都新聞ビル」は1974年(昭和49年)に建てられたもので、地階2階分は印刷工場として2015年(平成28年)11月末まで稼働していましたが、現在は2007年(平成19年)3月から稼働をはじめた久御山工場にー元化され、印刷工場跡では「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」や「ARTISTS FAIR KYOTO」などのイベントの開催に活用されています。
また京都新聞社では読者に京都新聞を身近に感じてもらおうと「会社見学会」も受け付けているほか、南館8階の「京都新聞文化センター」では気軽な趣味の講座から、京都に関する学習まで各種多彩な文化教室を催しています。