京都市下京区鍵屋町通室町東入鍵屋町、「烏丸五条」の交差点より烏丸通を南へ下った2筋目の鍵屋町通を西へ入った所にある和菓子の製造・販売店。
1946年(昭和21年)4月に長久堂で修業した初代・田中半次郎が現在地に店を構えたのがはじまりで、以来「和菓子のオリンピック」と呼ばれている「全国菓子大博覧会」にて工芸賞を何度も受賞すなど、花や動物や風景などの花鳥風月を写実的・立体的かつ絵画的に表現する工芸菓子の分野では名工として知られる存在となります。
1994年(平成6年)の第22回大会では総裁工芸文化賞も受賞したほか、2004年(平成16年)には第2代・田中三喜男が卓越した技能者を表彰する「現代の名工」にも選ばれています。
代表銘菓は1990年(平成2年)に販売を開始した「長楽」で、京都府食品産業協会によって京都の食文化を担う優秀な食品として数ある京菓子の中から選ばれる「京ブランド認定食品」にも認定されています。
上質な丹波大納言小豆で作られた小倉羊羹の上に、餡のそぼろを敷き詰めて鹿の子豆をあしらって、赤飯に見立てた棹物の菓子で、あっさりとした甘みの中にも深い味わいの小豆のハーモニーが堪能でき、口どけのよい上品な食感はまさに絶品ですが、一つひとつ丁寧に作られ大量生産ができないため、品切れすることもある人気の商品です。
その他にも金柑を1個丸ごと焼き上げた「金柑万十」や店舗のある烏丸五条にちなんだ「ごじょうまん」など人気の焼き菓子や、季節の生菓子、メディアでも数多く取り上げられ人気の高い「挽茶羊羹」などの羊羹、お干菓子などの材料の持ち味を生かした和菓子を数多く販売しています。
また「和菓子体験教室」も随時行っており、鍵長の職人と一緒に2種類作った季節の生菓子は抹茶と一緒にその場で楽しむことができるほか、希望すれば持ち帰りもできるといいます。