京都市下京区烏丸五条西入ル一筋目下ル横諏訪町、地下鉄五条駅のある「烏丸五条」交差点の南西、五条通を西へ進んで1筋目を南へ1本下った楊梅通との交差点の南西角にある和菓子店で、手作りおはぎの専門店。
建物は趣のある昭和初期と思われる本二階の町家建築で、建物の外観のほか、「粒あん」「こしあん」「きな粉」の3種類の商品が並ぶ年季の入ったショーケースや「名物おはぎ」の看板などが老舗の雰囲気や往時の賑わいを感じさせてくれます。
創業は1897年(明治30年)で、1995年(平成7年)に惜しまれつついったんは閉店しましたが、2002年(平成14年)に先代の孫にあたる今西正蔵が4代目として跡を継ぐ形で再開。
今も代々伝わる手作りの味を守り続けていて、名物の「おはぎ」に使われるあんこは優良品種として農林水産省に登録されている北海道産の小豆「エリモショウズ」を、美味しい水をふんだんに使って炊き上げ、粒あんは2日、こしあんは3日、素材の風味を損なわないように手間暇をかけて一から手作りされ、甘さは控えめな中にもあずきの風味と香りがしっかりと感じられるこだわりの逸品です。
おはぎはその性質上、日持ちがしないことから百貨店やデパートなどの物産展などの流通に乗ることは難しく、また昔ながらの手作りの製法のため、一日に作られる量にも限り、毎日出来上がる量だけが店頭に並べられることから、はるばる遠方から買いに訪れる人も多く、昼過ぎにはほぼ完売、早い時には午前中で売り切れてしまうこともあるといい、なるべく早い時間に来店するのがおすすめです。
商品は3種類、あずき本来の旨味がたっぷりと味わえる「粒あん」、溶けてしまいそうな滑らかな口当たりがクセになる「こしあん」、そしてベタっとしないようにたっぷりまぶされたきな粉と少量の黒ごま、それにこしあんとの相性が抜群の「きな粉」がありますが、このうちきな粉は特に人気の一品だといいます。
また、おはぎの他にもゆであずきの瓶詰「あんてぃーく」も要予約で販売されています。