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洛中エリア
北は北大路通から南は九条通まで、東は高野川・鴨川から、西は西大路通までのエリア一帯で、御所を中心に平安京遷都の頃より京都の中心部として栄えてきたエリアです。
このエリアの見所は大きく5つに分けることができます。まずエリアの中央、一番南端に京都の玄関口である京都駅や世界遺産で京都市のシンボルともいえる五重塔のある東寺を擁する京都駅エリアがあり、その北側に世界遺産・二条城のある二条城エリア、二条城エリアの東側に寺町三条~四条河原町エリアがあります。そしてその北の洛中の北東部が京都御所のある京都御苑エリア、反対の洛中の北西部が学問の神様である北野天満宮があり西陣織で栄えた北野・西陣エリアという位置関係となっています。
このうち北は御池通から南は四条通まで、東は河原町通から西は烏丸通までのエリア一帯はオフィス街・繁華街になっており、市の中心を形成しています。
洛東エリア
鴨川より東側のうち北は北大路通から南は九条通までの一帯を指し、東山連峰の山すそに数多くの寺社仏閣が建ち並ぶ京都観光随一のスポットです。
四条河原町から鴨川にかかる四条大橋を渡るとその東には京都随一の歓楽街として知られる祇園があり、その四条通の突き当たりには祇園祭で有名であり祇園社の総本社で京都人が最もよく訪れる神社として知られる八坂神社があります。
そしてその更に東に隣接するようにある桜の名所としても名高い円山公園を挟んで、知恩院、高台寺、そして京都一番の人気観光スポットである清水寺といった東山の有名な寺院がある東山エリアが広がります。
このうち祇園の北を流れる白川を中心とした祇園新橋の一帯と、高台寺から清水寺に向かう二年坂・産寧坂のある一帯には多くの町家が残されており、京都らしい町並みが味わえる貴重なエリアとして伝統的建造物群保存地区に指定され多くの観光客で賑わっています。
東山エリアのすぐ北側、北は丸太町通から南は三条通まで、西は東大路通から東の一帯は岡崎エリアと呼ばれ、平安遷都1100年を記念して1895年に造営された京都一の大鳥居が印象深い平安神宮を筆頭に京都市美術館・京都国立近代美術館・京都府立図書館・京都市動物園などの文化施設や京都会館・みやこめっせなどのイベント施設などが数多くあります。
更に岡崎エリアのすぐ北側、北は今出川通から南は丸太町通まで、西は京都御苑に隣接し鴨川を挟んでから東は白川通までの一帯は吉田エリアと呼び、節分で有名な吉田神社や京都大学吉田キャンパスなどがあり、更にその東側には桜や紅葉の名所として名高い真如堂、徳川秀忠とその妻の江の菩提が弔われている金戒光明寺があります。
そして岡崎エリアと吉田~黒谷エリアの白川通を挟んで東側には東山連峰に沿うように南北に南禅寺、永観堂、そして世界遺産の銀閣寺などの有名な寺院が多く建ち並んでおり、銀閣寺と南禅寺の間を結ぶ哲学の道とともに桜や紅葉の季節は大変な観光客で賑わいます。
一方祇園や東山エリアの南側、東山七条あたりには三十三間堂や京都国立博物館のあるエリアがありますが、このエリアは京都駅からなら徒歩でも十分移動可能な距離にあります。
洛西エリア
京都市の西側を南北に走る西大路通より西側の地域で、西山連峰とその麓を中心にかなり広範囲にわたり、北は高雄から南は大阪に近い長岡京などのある西山エリアまで入っています。
このエリアで何といっても一番注目なのは清水寺を擁する東山エリアと1位2位を争う嵐山でしょう。京都の西を流れる桂川の三条通がぶつかる位置にかかる渡月橋はその嵐山のシンボル的存在で、色とりどりの山々を背景に川にかかるその姿は実に風光明媚で、桜や紅葉の時期のみならず一年を通して大変な人で賑わいます。
そしてこの渡月橋だけでなく世界遺産の天龍寺をはじめとする寺社仏閣や奥嵯峨へと続く竹林の道、奥嵯峨の見事な新緑と紅葉、渓谷を走るトロッコ列車、そして名物といっていい嵐山を駆けていく人力車と見どころは尽きません。
この嵐山には京都駅からJR嵯峨野・山陰本線が二条・花園・太秦などを経由してアクセスすることができるほか、京都随一の繁華街である四条河原町からは阪急京都本線を桂駅で乗り換えると阪急嵐山線が松尾を経由して嵐山に通じています。
また桂駅の手前にある大宮駅で降りれば、目の前の四条大宮駅から京福電鉄嵐山本線、通称嵐電が嵐山まで通じており、更にこちらは途中の帷子ノ辻駅で京福電鉄北野線に連絡していて、世界遺産の仁和寺・龍安寺といった名所を通り北野天満宮のある北野白梅町まで北に伸びているので、交通アクセスに非常に優れています。
次に嵐山のすぐ南、松尾・桂・西京極エリアには河原町から阪急京都本線でアクセス可能で、桂川沿いの嵐山の南にある松尾大社や、美しい庭園を持つ桂離宮などの見どころがあるほか、西京極総合運動公園ではJリーグ京都サンガのサッカーの試合や年末年始には全国女子駅伝や全国高校駅伝などの駅伝大会が開催され盛り上がります。
嵐山の西側にある衣笠・御室・花園・太秦エリアは洛中の北野・西陣の西、洛北の紫野・鷹峯などの南に位置しますが、このうち北側の衣笠・御室エリアには世界遺産の金閣寺・仁和寺・龍安寺を筆頭に美しい庭園を持つお寺が数多くあります。
一方その南の花園・太秦エリアには国宝第1号として有名な弥勒菩薩などの貴重な仏像が数多く収蔵されている広隆寺や、水戸黄門などの時代劇や数多くの映画も撮影されている東映太秦映画村があり、スターが訪れる店や料理屋も数多くあります。
そしてその北側、国道162号で市の北西へと進むと清滝川に沿うように高雄・槇尾・栂尾の三尾と呼ばれるエリアが広がり、一帯は京都随一の紅葉の名所として知られています。
一方松尾・桂・西京極エリアの南、桂川の西側に位置する西山エリアは西京区の大原野や洛西ニュータウン、更に向日市・長岡京市・大山崎町の乙訓地域で構成されますが、これらの地域には阪急京都本線とJR東海道本線が大阪梅田に向かって南北を走っており、その沿線に沿って見どころが多数あります。
このうちキリシマツツジの見事な長岡天満宮や弘法大師ゆかりの牡丹で有名な乙訓寺、江戸幕府第5代将軍徳川綱吉の母桂昌院お手植えの五葉松があり桜やつつじ、あじさいや紅葉などを楽しめる西国三十三ヵ所観音霊場の札所でもある善峯寺、西行法師ゆかりの桜の寺である勝持寺、紅葉の名所として知られる光明寺、大原野神社などがよく知られています。
洛南エリア
京都駅の南側を東西に走る九条通より南に位置するエリアで、東山区の南端と南区、伏見区、それに山科区、更には宇治市と八幡市などが含まれます。
まず京都駅の南東に位置する東福寺・稲荷エリアには、大半が洛東に区分けされる東山区の南端に位置し広大な敷地面積を持ち紅葉の名所としても知られている東福寺があります。そしてその東福寺の南から伏見区となり、その伏見区の北端にあるのが千本鳥居で有名であり全国稲荷神社の総本宮である伏見稲荷大社を中心とした稲荷エリアです。
さらに南には競馬ファン御用達の必勝祈願の神社であじさいの名所でもある藤森神社や、戦国時代には伏見城が建てられ秀吉の城下町として栄えた伏見・桃山エリアと続いていきます。
一方これらの地域と東山連峰を挟んで東に広がるのが山科盆地で、その盆地の北側には琵琶湖方面への玄関口にもなっている山科区を中心とする山科エリアがあり、その南側には世界遺産で桜の名所として知られる醍醐寺のある醍醐エリアがあります。
そして醍醐エリアをずっと南下していくと宇治川に架かる宇治橋を中心に平安貴族の別荘地として栄え世界遺産にもなっている平等院などがある宇治エリアが広がっています。
一方洛中・京都駅の南側には平安後期に鳥羽離宮が建設され院政の舞台となった鳥羽、更に鴨川を渡って南へ竹田、淀と呼ばれるエリアが続き、更に宇治川を挟んで南に石清水八幡宮のある八幡エリアが続いていきます。
洛南エリアについては京都から南の大阪や奈良へと続いていくエリアのため、鉄道網は非常に充実しています。
まず京都駅からは市の真ん中を南北に通る地下鉄烏丸線が竹田駅まで伸び、竹田駅からは近鉄京都線が乗り入れて伏見桃山を通って奈良へと通じています。
また京都駅からは他にJR奈良線とJR琵琶湖線も出ており、JR奈良線は東福寺を通って稲荷、藤森、桃山、そして地下鉄東西線の通る六地蔵を通過して更に宇治を通って奈良へと向かい、JR琵琶湖線は山科を経由して大津や彦根を通り東海道線で名古屋方面へ向かうことのできる米原方面へと向かいます。
一方出町柳・河原町方面からは京阪本線が南へ向かって通り、東福寺、伏見稲荷、藤森、伏見桃山を経由して中書島駅から淀、八幡などを通って大阪方面へ向かいますが、中書島からは京阪宇治線も出ていて六地蔵、黄檗、三室戸を通って宇治まで向かうことができます。
その他に山科へは二条、烏丸御池、東山などを通る地下鉄東西線が蹴上から三条通に沿って山科まで乗り入れていて、そこから南へ向かい醍醐を通って京都市と宇治市の境界にあたる六地蔵まで通じています。
以上のようにJR・地下鉄・京阪・近鉄などの主要な電車が大変充実しています。
洛北エリア
京都市内の北側を東西に走る北大路通を境に北側にそれより以北、北山連峰とその麓の一帯を指しますが、京都市の北側に東西に広いため西側は洛西、真ん中は洛西、東側は洛東とつながりのある地域性も持っています。
一番西側に位置する紫野・鷹ヶ峯エリアには洛北随一の規模を誇り千利休が豊臣秀吉から切腹を命じられたきっかけとなった木造が置かれていたことでも知られている大徳寺や江戸時代の文化人・本阿弥光悦ゆかりで紅葉の名所として知られる光悦寺などがあり、洛西の金閣寺とも近いのでセットで行くことも可能です。
その東側にある北山・上賀茂エリアには京都最古の社として知られる世界遺産の上賀茂神社や京都植物園などがあります。洛中のすぐ北に位置するため北大路通を挟んですぐ南側、洛中の北端にある同じく世界遺産の下鴨神社もすぐそばの位置関係です。
更にその東側には銀閣寺や平安神宮のある洛東の岡崎・吉田・鹿ケ谷エリアの北に位置し修学院離宮や詩仙堂などのある一乗寺・修学院エリア、そして実相院や宝ヶ池公園、京都議定書の舞台となった京都国際会館などのある岩倉・宝ヶ池エリアの両エリアがあり、両エリアを縫うように京阪電車の出町柳駅から北の八瀬や鞍馬方面に向かって叡山電鉄が走っています。
そしてその叡山電鉄を北へ上がっていくと山が深くなり、源義経が幼年期に修行したことで知られる鞍馬寺のある鞍馬・貴船エリア、その東の滋賀県との県境には大原三千院や延暦寺などのある大原・八瀬・比叡山エリアが広がっています。
さらに北側、北山連峰の奥深くには鴨川の源流に位置する雲ヶ畑エリアと、元々は京北町という独立した自治体で現在は京都市右京区に属する京北・周山エリアがあり、北山杉など多くの自然が残されています。
洛外
まず京都市のある旧山城国の南側(南山城)には宇治市・八幡市・久世郡久御山町(この3つは洛南エリアに含む)のほかに城陽市・京田辺市・綴喜郡の井手町と宇治田原町、さらに南にはいわゆる相楽地域と呼ばれる木津川市と相楽郡の笠置町・和束町・精華町・南山城村があります。主に農業が盛んな地域で特に宇治茶が特産品として知られているほか、大阪府や奈良県に隣接する一帯は関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)として再開発が進んでおり、両者とのつながりも深い地域です。
一方京都市の北側は旧国名では丹波国、さらに北側は丹後国だった地域で、ともに自然が多く残り農業や林業が盛んな地域が多いのが特徴です。
丹波国のうち南側(南丹波)には京都市のベッドタウンで保津川下りとトロッコ列車・湯の花温泉で有名な亀岡市のほか園部町・美山町・日吉町・八木町の4つの町が合併してできた南丹市、そして船井郡京丹波町があり、一方北側(北丹波)には京都北部の交通の要衝である福知山市と綾部市があります。
このうち福知山と亀岡は戦国時代に明智光秀が治めた地域として福知山城をはじめゆかりの史跡も多く残っています。
丹後国については福知山市に吸収合併された大江町を除くと峰山町・大宮町・網野町・丹後町・弥栄町・久美浜町の6つの町が合併して誕生した京丹後市と日本三景・天橋立で有名な宮津市、そして軍港の町、現在は海上自衛隊の基地として知られる舞鶴市の3つの市と与謝郡の伊根町・与謝野町の2つの町で構成されています。
この地域では丹後ちりめんや農業が盛んなほか、日本海に面することもあり海水浴場やカニ、温泉といった洛内にはあまりない魅力も多くあります。